現在は、八番札所となっている奈良県「長谷寺」の開祖であった「徳道上人」という人が、西国巡礼を始めました。しかし、中山寺まで来て、中断してしまいました。
中断した理由は次の通りです。
閻魔大王から言われたそうです。「生前の悪行により地獄へ送られてくる者が多い。お前は人々に観音菩薩の慈悲の心を説きなさい」
その時に、閻魔大王から預かったのが、三十三の「ご宝印」と「起請文」です。
「ご宝印」とは、極楽への通行証です。「起請文」とは、閻魔様との約束です。
徳道上人は、観音巡礼の流布に努めましたが、当時は、世の中の人々にあまり伝わりませんでした。
徳道上人は、中山寺まで来ましたが、ここで、しばらく、巡礼をやめることにしました。
そして、将来に、たくさんの人たちが巡礼するようになるのを期待して、「ご宝印」を中山寺